【元保険募集人の本音】保険営業の真意を見抜き、自分に合った保険を探せ!

「私も入ってます」に注意せよ!

保険募集人が特定の加入を促す方法で、「いい商品なので私も入ってます」と言われたことはないでしょうか。一般的に、保険料に応じて保険募集人が受け取る手数料が決まりますので、保険料の高い商品でこの発言が出たときは注意が必要です。「募集人が加入している=いい商品」とは限りません。保険営業で利用するためだけに加入している募集人もいるぐらいですので、効果的な営業トークなのでしょう。

結果的に特定の商品のみ選ばれることはある

基本的には加入予定者の考え方や価値観によって選ぶ保険商品は異なります。しかし商品によっては、ほとんどの人がもっとも良さそうに感じる場合があります。他の商品と比較しても魅力的な商品であれば、募集人自ら加入していなくても、加入予定者は加入したいと思うでしょう。

ちなみに、保険商品に順位付けがあるとすると、半年もすれば順位は変わります。売れている商品に似たような商品が販売されたり、新たなニーズに応えた商品が開発されたりと、市場の変化が激しいためです。

「私も入ってます」は営業の常套手段

「私も入ってます」と言われたら、説得力があるどころか、そこまでしないと説得力を得られないのか、と考えてしまいます。この言葉を聞いたら、きっぱり断ってしまいましょう。

判断材料を出さない募集人は信じない方がいい

保険業法の改正で、加入予定者が希望する判断材料を準備することを求められています。一見良さそうですが、そのそも情報の非対称性(販売者側が圧倒的に情報量が多いこと)があるため、どのような情報が役に立つかパッと思いつかないでしょう。その場で初めて見る商品を紹介されたらなおさらです。どのような情報が役に立つかわかりませんので、「判断材料を出す出さない」をその場で見極めるのは不可能です。そのため、家に持ち帰り、どのような情報があれば勧められた商品に納得して加入するか考え、その情報を求めましょう。

外貨建て商品は特に注意!

外貨建て商品は円建て商品に比べ、積立利率が高く、貯蓄性のある商品では魅力があります。しかし外貨建て商品は為替変動リスクがあります。加入時より円高になれば解約しても増えるどころか減ることもあります。ここまではいいのですが、外貨建て商品を紹介するときに、少なくとも為替相場推移(10年、30年)を提示していなければ情報を隠している可能性があります。円高の時には為替相場を見せて、円安の時には隠す、これでは正しい判断はできません。契約時には「為替変動リスクの説明を受けた」など書面で確認し、その書面は残りますので、あとで「加入するつもりはなかったのに」「損するなら円建てにすればよかった」と思ってもあとの祭りです。「情報を出さない」ことで加入を促す募集人からは加入しないようにしましょう。

「もっと良い商品があります」には注意

仮にネットで一番コスパの良い保険商品を探し、その保険の商品の相談に行ったとします。説明が一通り終わったあと、「実はこういう商品もあります」と最初の商品よりいい商品が出てくることがあるでしょう。この場合には注意が必要です。

商品が変わると基本的には比較をし直さなければなりません。今まで知らなかった商品の種類を紹介してもらったため、あらためて他の保険会社の商品と比較し直すと、実はもっといい商品がある可能性があります。商品が変わったら仕切り直しをしましょう。

年齢階級別の医療費と入院日数

年齢階級別の医療費と入院日数

保険会社のパンフレットに記載されているデータだけではなく、様々なデータをもとに医療費と医療保険について考えていきます。厚生労働省では「医療給付実態調査」を行っており、傷病別に入院日数や医療費を算出することができます。

平均入院日数

調査結果には、件数、日数の総数が記載されていますので、「日数/件数」で平均入院日数を算出しました。

※出典:厚生労働省「医療給付実態調査」
※クリックすると拡大します。

グラフが重なっていて分かりにくいですが、ここで知りたいのは年齢階級によって平均入院日数が変化するかどうかですので、変化がほとんどない傷病を除いてグラフにしました。

※出典:厚生労働省「医療給付実態調査」
※クリックすると拡大します。

総合失調症や脳血管疾患は明らかに高齢者ほど平均入院日数は長くなっており、他の傷病と比較しても平均入院日数は長めです。また悪性新生物は若年層の方が平均入院日数は長くなっており、40歳以上で12日程度に落ち着いています。悪性新生物を除いて、全体的に高齢者ほど平均入院日数は長くなると考えてもいいでしょう。

最後にもとになった数値を紹介しておきます。

※出典:厚生労働省「医療給付実態調査」
※クリックすると拡大します。

医療費

次に医療費です。調査結果には、件数と点数(1点10円)が記載されています。また今回は3割負担のみをグラフ化していますので、「点数×10/件数×0.3」で平均医療費を算出しました。

※出典:厚生労働省「医療給付実態調査」
※クリックすると拡大します。

若年者の悪性新生物の場合、医療費は目立って高くなっています。またおおむね、どの年齢階級でも、悪性新生物、脳血管疾患、虚血性心疾患のいわゆる三大疾病の医療費が高くなっています。

最後にもとになった数値を紹介しておきます。

※出典:厚生労働省「医療給付実態調査」
※クリックすると拡大します。

実際にかかる医療費

これまで紹介してきた医療費は3割負担部分のみで、実際には高額療養費制度を利用することで負担は下がります。ただこれらの金額は1件に対する金額ですので、再入院した場合には医療費がかさむことになります。

がんに関する統計を眺める

がんデータからガン保険の必要性を考える

がんは昔に比べれば、早期発見で治る病気を言われつつあります。ここでは保険のパンフレットには記載されないであろう、がんに関するデータを紹介していきたいと思います。

国立がん研究センターのデータ

がんに関する知識を知りたい場合や病院を検索したい場合など、がんに関する情報は国立がん研究センターのサイトから収集できます。

[blogcard url=”https://ganjoho.jp/public/index.html”]

がんに関するデータ[男性]

がん保険は、性別によって保険料が異なりますので、まずは男性のデータから見ていきましょう。

がんによる死亡率[全国年齢階級別死亡率(対人口10万人)]

このグラフでは、若い年齢の死亡率が見にくいため、次の二つのグラフも参考にしてください。


なお、年齢階層別の死亡者数は次のグラフをご覧ください。

出典:「国立がん研究センター

高齢になるほどがんによる死亡者数が増える

ここまで見ていただいたグラフから、がんによる死亡率は徐々に増え、高齢者になると一気に上昇していることが分かります。このことは想像通りではないでしょうか。次に女性のグラフも見ておきましょう。

がんに関するデータ[女性]

男性と同じく、国立がん研究センターの統計データから作成しております。

がんによる死亡率[全国年齢階級別死亡率(対人口10万人)]

同じように、若い年齢の死亡率に注目したグラフです。


最後に、死亡者数です。

がんに関するデータ[男女]

次に、男女のグラフを組み合わせてみます。組み合わせると、女性向けのがん保険のパンフに利用できるグラフになります。

さらに幼少期と高年齢期を削除したグラフです。20代~60代の女性に、「男性より死亡率が高いのです」と勧誘することができます。ただ男性より死亡率が低くても、心配な人は心配でしょうから、この比較は意味がないかもしれません。

がん保険は必要か

データだけ見れば、若いうちにがんで死亡する可能性は、高齢者に比べて低いことが分かりますが、これだけでがん保険の必要性を考えることはできません。気になるのは亡くなるまでの状況でしょう。できれば次のデータも欲しいところです。

・がんにかかった齢別の医療費
・がんと診断されてから完治するまでの日数

がんで亡くなる可能性は低くても、がんになった場合の治療費が高ければ心配ですし、完治するまでの日数が長ければ治療費がかさみますので気になります。(つづく)

保険の選び方

保険の選び方

ここでは保険の選び方について紹介していきます。保険は様々な種類がありますので、死亡保険、医療保険、がん保険、個人年金保険、自動車保険に分けて解説していきます。私自身、生損保約30社の商品を販売していた経験がありますが、そもそも販売していたとしてもすべての商品を把握しているわけではありません。ほとんど売れていない商品を含めると無数の商品が販売されているためです。保険を販売する人は保険募集人と言いますが、相談した保険募集人が知っている情報で保険商品を提案される側面があります。そのほか、保険業界の状況を踏まえ、保険に詳しくない人がどのように自分に合った商品を選択すればいいか見ていきましょう。

そもそも保険は必要か?

保険を考える際、そもそも保険が必要かどうかで悩まれている人もいらっしゃるでしょう。全く保険に加入しないと決めている人はこのサイトに訪問することはないでしょうが、必要かどうかを考えることは大切だと思いますので、別途、判断材料をまとめておきたいと思います。ただ資金面で余裕でも保険に加入しない人と資金面で余裕がないので保険に加入しない人では考え方が異なります。これから保険の選び方を解説していきますが、資金面で余裕がないため、保障を絞らなければならない人向けであるとも言えます。つまり限られた予算内でどのような保険を選ぶかについては念頭に置いて解説します。

保険会社や募集人が見せる資料だけで判断するのに不安を感じる人もいらっしゃると思いますので、検討している人が正しく判断できる材料を紹介できればと思います。

次のような人向けに解説します!

・資金が限られているため、保険選びで迷っている人
・ある程度、保険の必要性を感じている人

保険に対する考え方は人それぞれ

保険に対する考え方は様々です。保険料を支払わなければなりませんので、保険料に見合う給付金や保険金を受け取れるか、得かどうかで判断する人もいらっしゃるでしょう。保険はそもそも多くの人が資金を出し合い、困ってい人に資金を渡すもので、損をする人は必ず出ます。ただ保険会社によっては経費がかかってしまい、契約者や被保険者に資金が回りにくい仕組みになる場合もあるでしょう。その点では比較検討して自分に合った商品を選択していく必要があります。

保険を選ぶ前に知っておきたいこと

保険の知識ももちろん必要ですが、ここでは商品の知識ではなく、保険選びに影響を及ぼす業界の状況について解説していきます。

保険選びは良き相談相手を探すこと

保険に加入する際、どこに相談するか、相談先の選択から始まります。保険の商品に詳しくなくても基本的には説明を受け判断することになります。いい相談相手に巡り合うかが最も重要であると言っても過言ではありません。信用できる募集人から加入する方が安心でしょう。ただ基本的にどの募集人も説得力があると考えておかなければなりません。つまり信頼できる募集人と言っても、本当に信頼できるどうかを判断するのは難しいでしょう。この点は、保険の選び方について詳細を解説する際に触れることにします。

保険商品の知識だけでなく、判断材料を集めること

良き相談相手を探すことも重要ですが、相談相手が良いか悪いかを判断するための材料が必要です。相手は保険のプロですし、知識ではかないません。そのため、相談してプロの意見を参考にすることは重要です。しかし相手のお勧めする商品をそのまま加入してしまうと後悔する可能性があります。

そこでポイントとなるのが判断材料です。相手が持たない資料として、家計の情報があります。あらかじめ予算を決めておき、その範囲内で加入することにしておけば、保険料の支払いが負担になる可能性は小さくなります。ただ家計の詳細を見せてしまうと、判断材料の一つを失うことになるかもしれませんので、注意が必要です。

次に保険加入の根拠となるデータです。商品パンフレットや募集人が示すデータは加工後の資料で、一部です。嘘は書かれていませんが、物事の一面しか表していないかもしれません。自分に合った商品を選ぶためには与えられた資料だけでなく、自分で集めたデータも判断材料に加え、検討しましょう。

現在、契約書の電子化が進んでおり、タブレットやネットで契約を結ぶ機会が増えています。保険商品もネットだけで契約できる商品が増えてくるでしょう。ネットは便利ですが、保険料の安さとはトレードオフの関係だと考えております。便利さを求めると、保険料は安くならない、どちらも同時に成立しないことを意味します。保険料が安くても必要のない保険に加入したり、保障が不足していたりする可能性もあります。実際に支払う保険料が安くても、自分に合っていなければ無駄となります。もちろん、保険商品を理解し、比較検討して選択できる人は保険料を安くすることができます。直接、募集人から説明を受けなくても自分に合った商品を選べるでしょうか。直接説明を受けた方が余計な保険に入らされる、と感じる人もいらっしゃると思いますが、いずれにしても保険の知識と判断材料は必要となるでしょう。

判断材料にならないもの

保険を選ぶにあたり、判断材料にならないものもあります。状況にもよりますが、一般的に次のようなものは判断材料にならない、もしくはなりにくいものです。

・お勧めを聞いたときの回答
・最も売れている商品または最近人気の商品
・募集人が加入している商品

保険に加入する窓口

多くの人はどの販売ルートから保険に加入しても同じだと考えているでしょう。しかしペットネーム(保険の商品名)が同じでも保険料が異なることがあります。最近では、「ネット用」「銀行用」と書かれているパンフレットが目に付きます。これは保険会社が支払う手数料が関係しています。保険会社が自社の商品を直接販売する場合と、代理店経由で販売する場合とでは、代理店経由の方が費用がかかります。これが代理店手数料です。代理店経由で加入するケースが多く、保険会社もあらかじめ代理店への手数料支払い分も計上して保険料を設定します。ただ市場にあるどの商品よりも保険料を安くするため、代理店を通せない(手数料を支払えない)商品もあります。基本的に自分に合った商品を選ぶためには保険商品を比較しなければならず、複数の保険会社の商品を取り扱う代理店(乗合代理店)に相談することをお勧めしますが、保険会社が直接販売する商品を確認しておくといいでしょう。販売ルートとして次のようなものがあります。

・乗合代理店(店舗型・ネット型)
・金融機関
・保険会社直販

乗合代理店は、ショッピングモールなどで店舗を構える店舗型とネットを中心に集客しているネット型に分かれますが、基本的には複数の保険会社の商品を扱う乗合代理店です。また金融機関も乗合代理店ですが、取り扱ってい商品は限定的です。複数の保険会社から限られた商品だけを販売しているため、一般の乗合代理店とは少々異なります。というのも、数多くある商品から比較検討しなければなりませんので、目的を達成できない可能性があるためです。ただ金融機関の商品がダメだというわけではありません。金融機関用の商品を販売していたり、結果的に選ばれやすい商品を扱っていたりするためです。最後に保険会社直販ですが、代理店だけでなく保険会社のサイトも確認するようにしましょう。ネット検索すると基本的に保険会社の公式サイトが表示されますが、なかには代理店のサイトの場合もあります。公式かどうかの確認もしておきましょう。

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保険の種類

生命保険と損害保険、第三分野の医療保険を合わせると、数多くの種類があります。基本的に個人や家庭がかかえるリスクすべてを保険で準備するのは無理ですので、優先順位を付ける必要があります。ここではどのような種類があるか確認し、そのうち、どれが必要か考える土台にしましょう。

死亡保険

死亡保険は、被保険者が亡くなったときや所定の高度障害状態になった時に、保険金が受け取れる保険です。掛捨型や貯蓄性のあるタイプのほか、運用重視の外貨建て保険など様々あります。

定期保険・収入保障保険

定期保険は、たとえば契約から15年のうちに死亡した場合に死亡保険金が受け取れるが、何もなければ解約返戻金や満期保険金がない掛捨型の死亡保障です。「15年」は商品によって期間が異なりますが、15年後に更新すれば継続でき、その時の年齢が基準となるため、保険料は上がります。定期保険は保険金を1,000万円に設定すれば期間中はずっと1,000万円の保障となります。一方、定期保険の一種である収入保障保険は、保険金を年金形式で受け取れるタイプで、満期に近づくほど受け取れる総額は少なくなります。定期保険が長方形なら、収入保障保険は右下がりの三角形です。基本的に必要保障額は年々減少しますので、無駄が少なくなり、保険料も安くなります。

終身保険・低解約返戻金型終身保険

終身保険は契約を継続している限り一生、死亡保障が続き、保険料支払終了後など解約するタイミングによって、支払った保険料よりも多く解約返戻金を受け取れるため、貯蓄性のあるタイプとなります。一方、低解約返戻金型終身保険は、保険料支払期間中の解約返戻金を、一般の終身保険の70%程度にする反面、保険料支払終了後の解約返戻金は一般の終身保険と同じとなるため、保険料を継続して支払うことができれば一般の終身保険より解約返戻率(解約返戻金÷既払保険料総額×100)は高くなります。

変額終身保険

変額終身保険は、保障内容は終身保険と同じですが、金額が変額するという特徴があります。死亡保険金は最低保証されているものの、解約返戻金に最低保証はなく、運用次第では保険料総額の方が高くなることもあります。

外貨建て終身保険

外貨建て終身保険は、保障内容は終身保険と同じですが、外貨建てなので、為替変動の影響を受けます。一般の終身保険は円建てですが、外貨建て終身保険の方が積立利率が高いときに魅力が出ます。

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医療保険

医療保険はがんを含め、様々な病気やケガで入院、手術をしたときに給付金を受けられる保険です。

日額型

医療保険の日額型は、60日型や120日型などがあり、1日5,000円など1日当たりの金額をベースに契約する医療保険です。手術給付金が日額の20倍など日額をベースになっていることが多いため、手術給付金の額にも影響します。日額型は基本的に生命保険会社の商品です。

実費補償型

実費補償型の医療保険は、契約時に定めた金額で給付されるのではなく、実際に支払った金額が補償される医療保険です。窓口負担の全額が補償されるため、保険としては最も安心できると言えますが、高齢になるほど病院を利用する可能性があるため、保険料は日額型と比べてかなり高くなります。実費補償型は基本的に損害保険会社の商品です。

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がん保険

がん保険はがんに特化した医療保険で、入院日数や手術日数に制限がないのが一般的です。また契約から90日間は免責期間となり、がんと診断されても保障の対象外となりますが、契約時から保障される商品もあります。現在では様々な種類のがん保険が販売されています。

日額型

1日1万円など、日額ベースで決めます。近年は入院日数が短くなっていることから、がん診断給付金のみ加入できる商品もあります。入院日額は入院しなければ給付されないため、入院日数の短期化がみられる現在ではがん診断給付金のみで使い方が自由な方が使い勝手はいい。

実費補償型

実費補償型は実際にかかった費用を補償する保険で、損害保険会社の商品です。医療保険と同様、高齢になるほど保険料が高くなるため、商品性はいいが、加入するとなると悩んでしまうかもしれません。

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保険[介護保険]の選び方

民間介護保険の選び方

日本では長生きリスクとともに介護になるリスクもあります。そのため、平均寿命だけでなく、サポートなしで生活できる年齢を表す健康寿命にも注目する必要があります。そこで、将来、自分自身が介護状態になることへの備えとして何ができるか、ここでは介護保険の選び方について解説していきます。

公的介護保険の仕組み

民間の介護保険を探す前に、公的介護保険でどの程度保障されるのか確認しておかなければなりません。介護保険料は40歳から納付しますが、65歳以上を第1号被保険者、40歳以上を第2号被保険者としており、給付内容が異なります。65歳以上であれば、介護になった状態を問わず、介護の判定(要支援1・2、要介護1~5)をしますが、第2号被保険者は特定疾病に限り介護サービスを受けることができます。65歳までの対策も心配かもしれませんが、ここではあくまで将来の介護への備えを考えていきます。

介護保険サービスの体系

公的介護サービスは、介護状態によって受けられるサービスが異なり、重い状態の人ほど施設でのサポートサービスを受けることができますが、要支援などある程度自立できる人は訪問サービスが中心となります。

訪問系サービス

訪問介護 ・訪問看護 ・訪問入浴介護・居宅介護支援等
(例)ホームヘルパーが1時間、身体介護を行う場合
→ 1時間:3,940円

通所系サービス

・通所介護 ・通所リハビリテーション等
(例)通所介護(デイサービス)で1日お預かりする場合
→ 要介護3の方:8,980円

短期滞在系サービス

短期入所生活介護等
(例)短期入所生活介護(ショート)で1日お預かりする場合
→ 要介護3の方:7,220円

居住系サービス

特定施設入居者生活介護 ・認知症共同生活介護等
(例)特定施設(有料老人ホーム等)に入所する場合
→ 要介護3の方:1日当たり6,680円

入所系サービス

介護老人福祉施設 ・介護老人保健施設等
(例)介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)に入所する場合
→ 要介護3の方:1日当たり7,760円

要介護・要支援認定者数と被保険者に占める割合

平成28年度末の数値ですが、第1号被保険者は3,440万人でそのうち要介護・要支援認定者数は619万人おり、全体の18.0%を占めています。そのうち、75歳以上が544万人(32.1%)ですので、遅くとも75歳以上の介護対策は必要になるでしょう。

※出典:平成30年度厚生労働省老健局「公的介護保険制度の現状と今後の役割」

介護保険サービス

介護サービスは大きく分けて、介護給付と予防給付があり、要介護1~5に認定されると介護給付、要支援1・2に認定されると予防給付を受けることができます。

介護給付

○施設サービス
・特別養護老人ホーム
・介護老人保健施設
・介護療養型医療施設
○居宅サービス
・訪問介護 ・訪問看護
・通所介護 ・短期入所 など
○地域密着型サービス
・定期巡回・随時対応型訪問介護看護
・小規模多機能型居宅介護
・夜間対応型訪問介護
・認知症対応型共同生活介護 など

予防給付

○介護予防サービス
・介護予防訪問看護
・介護予防通所リハビリ
・介護予防居宅療養管理指導 など
○地域密着型介護予防サービス
・介護予防小規模多機能型居宅介護
・介護予防認知症対応型通所介護 など

介護保険サービスの利用者負担は1割

一定以上の所得がある人を除き、介護サービス費用の1割を負担しなければなりません。費用の1割ですので、介護の費用負担は軽減されていますが、希望するサービスを好きなだけ受けられるわけではありません。要介護状態の区分別に1ヶ月あたりの保険給付の上限額が設けられています。

要支援15,003単位(50,030円~57,034円程度)
要支援210,473単位(104,730円~119,392円程度)
要介護116,692単位(166,920円~190,288円程度)
要介護219,616単位(196,160円~223,622円程度)
要介護326,931単位(269,310円~307,013円程度)
要介護430,806単位(308,060円~351,188円程度)
要介護536,065単位(360,650円~411,141円程度)
※出典:杉並区ホームページより(平成30年3月末現在)

サービスを受けると費用の1割ですが負担があること、受けられるサービスには上限があることがポイントとなります。介護保険にも医療保険と同じく、高額介護サービス費制度があり上限額を超えた場合は払い戻される仕組みもあります。

・利用者負担は原則1割
・受けられるサービスに上限がある
・高額介護サービス費制度、高額介護合算療養費制度がある
・介護サービスで十分かどうかが分からない。

介護に必要な費用

生命保険文化センター「平成30年度生命保険に関する全国実態調査」によると、一時的にかかった費用の平均額が69万円、月額の費用平均が7.8万円となっています。月15万円以上かかった人が全体の15.8%います。介護状態が重いほど費用がかかると考えられますので、要介護5になった場合に備えるなら、月15万円の準備が必要と考えられます。ただこれも平均ですので、実際にはもっと必要かもしれません。

民間介護保険

ここでは各保険会社の介護保険商品を具体的に一覧にしております。ただ、介護保険は所定の介護状態になったら支払われるものです。貯蓄タイプの保険でも代用できる可能性もありますので、幅広く考えてみてください。「必要なときに現金がある」ことが重要となります。なお、介護保険や認知症保険など介護を目的とした商品がなければ「なし」としていますが、低解約返戻金型終身保険や個人年金保険などの取り扱いがあれば対応できる可能性があります。
※加入に際し、必ず各保険会社にお問い合わせください。

各保険会社の介護保険商品
  1.  アクサ生命保険会社

    ・商品名:賢者の備え
    ・判定:独自判定(要介護4程度)
    ・支払事由:要介護状態が180日以上継続した場合

  1.  朝日生命保険相互会社

    ・商品名:あんしん介護
    ・判定:公的介護保険制度に連動
    ・支払事由:要支援2以上で一時金、要介護1以上で保険料免除

  1.  アフラック

    ・商品名:介護EVER
    ・判定:公的介護保険制度に連動
    ・支払事由:要介護2以上、所定の要介護状態180日以上、認知症による要介護状態90日以上
    ・商品名:スーパー介護準備プラン
    ・判定:独自判定/公的介護保険制度連動
    ・支払事由:認知症による要介護状態3か月以上等/要介護認定・要支援認定

  1.  FWD富士生命保険株式会社

    ・なし

  1.  オリックス生命保険株式会社

    ・なし

  1.  住友生命保険相互会社

    ・特約名:生活障害収入保障特約
    ・判定:独自判定/公的介護保険制度連動
    ・支払事由:所定の要介護状態180日以上/要介護2以上

  1.  ソニー生命保険株式会社

    ・商品名:5年ごと利差配当付終身介護保障保険/終身介護保障保険(低解約返戻金型/無配当)
    ・判定:公的介護保険制度連動
    ・支払事由:要介護2以上

  1.  損保ジャパン日本興亜ひまわり生命保険株式会社

    ・特約名:限定告知介護一時金特約/限定告知介護年金特約
    ・判定:公的介護保険制度連動
    ・支払事由:要介護1以上/支払事由:要介護3以上

  1.  第一生命保険株式会社

    ・商品名:認知症保険
    ・判定:公的介護保険制度連動
    ・支払事由:認知症診断かつ要介護1以上

  1.  チューリッヒ生命

    ・なし

  1.  T&Dフィナンシャル生命保険株式会社

    ・なし

  1.  東京海上日動あんしん生命保険株式会社

    ・なし

  1.  日本生命保険相互会社

    ・商品名:介護保障保険
    ・判定:公的介護保険制度連動
    ・支払事由:要介護2以上

  1.  マニュライフ生命保険株式会社

    ・なし

  1.  三井住友海上あいおい生命保険株式会社

    ・なし

  1.  三井生命保険株式会社

    ・商品名:介護のほけん(介護ねんきん特約/だんかい介護特約)
    ・判定:公的介護保険制度連動
    ・支払事由:要介護1以上以上

  1.  明治安田生命保険相互会社

    ・商品名:介護のささえ
    ・判定:公的介護保険制度連動
    ・支払事由:要介護3以上以上

  1.  メットライフ生命保険株式会社

    ・なし

  1.  メディケア生命保険株式会社

    ・なし

  1.  ライフネット生命保険株式会社

    ・なし

介護について総合的に考える

公的介護保険制度と民間介護保険の概要を見てきたところで、具体的に介護保険について考えていきます。大前提として、介護保険に限らず、将来何が起こるか誰もわかりませんので、今考えている対策が空振りに終わることもあります。その時は、状況に合わせてできる限りの対応をするしかないでしょう。それが嫌なら、介護費用を最優先して準備することになります。

1 保険料の上限を決めて、その範囲内で決定する

保険料にあてる資金が十二分にあればだれも迷いません。そこで、たとえば家計の状況や今後の支出予測から、月々の保険料として支払える予算を決めます。たとえば月2万円なら、2万円のなかで死亡保障や医療保険、自動車保険などすべての保険料の内訳を考えていき、介護保険に加入することができるか、他の保険と比べて優先的に加入すべきか考えます。

予算がありますので、保障の取捨選択が必要となります。たとえば死亡した時の保障はやめ、長生きリスクに備える保障に優先的に加入する方法があります。もちろん、ご夫婦のどちらかが亡くなったときの対応も考えた上で選ばなければなりません。勤務先や家計の状況によっても左右されますので、十分検討する必要があるでしょう。

2 介護保険にこだわらない

繰り返しになりますが、将来の介護費用に備える場合、介護保険だけが選択肢になるとは限りません。本質的には、「65歳以上の収入や貯金を殖やす」ことが目標です。そうすると、介護保険と他の保険を比較しなければなりませんが、ポイントは次のとおりです。

・支払事由:所定の要介護より緩やかか厳しいか
・受取額:保険料総額と比べどのくらい多くの保険金・給付金を受け取れるか

介護保険であれば、要介護1以上や独自の判定など支払事由があります。個人年金保険や低解約返戻金型終身保険なら、所定の年齢に達すれば保険金を受け取ることができます。保険金・給付金を受け取れる条件が緩やかか厳しいか比較しておく必要があります。

また支払う保険料と比べて受取額はどのくらいになるかも確認しなければなりません。

3 保険にこだわらない

そもそも保険で準備しない方法もあります。一定の譲渡益や配当金が非課税となるつみたてNISA、所得控除などの税制優遇が豊富なiDeCoを利用した資産運用です。介護保険に加入すると介護にしか対応できませんが、お金であれば、その時々で様々な支出に対応できます。ただ普通預金に預けているだけだと物価変動リスクにより資金が目減りしてしまう可能性がありますので、税制優遇を上手に使った運用をする方法です。

「介護保険の選び方」まとめ

ここまで介護保険を中心に解説してきましたが、将来の介護費用をどのように工面するか、介護状態になったときにどうするかは考えて見てください。多くの人は、無意識にお子様の誕生で死亡保障に加入するかもしれませんが、本当に周りに合わせた商品選びでいいのか、将来のことですので、自信をもぅて選ぶのは難しいですが、ご家庭で話し合ってみましょう。

保険を選ぶ前に知っておきたい保険の知識

保険を選ぶ前に知っておきたい保険の知識

保険を選ぶ際に、正しく判断するために必要な保険の知識を紹介します。

保険会社によって同じような保障でも保険料は異なる

「保険はどこでも同じ」と最終的に言い聞かせて決断していないでしょうか。確かに同じような水準の商品はありますが、これだけ多くの商品がありますので、同じような保障でも保険料の差は出ます。他と比較して保険料が割高な商品を紹介される可能性がそもそも小さいですが、保険料は保険会社によって差が出ますので、できる限り安い商品を希望している人は比較検討しなければなりません。

募集人にお勧めを聞いても判断材料にならない

どの商品にするか迷った時、募集人にお勧めを聞いた経験はないでしょうか。保険加入に向けて、方針があやふやな人ほど最終的な決断ができず、他人任せになりがちです。また募集人によっては売りたい保険に加入している場合もあります。どうしても決断できない場合は、その場で回答をせず、考える時間を設けるようにしましょう。

保険会社のサイトは一例が記載されているに過ぎない

保険会社の公式サイトを情報源にすれば問題ないと思うかもしれません。しかし保険商品は、単純に年齢と性別だけで保険料が決まるわけではありません。どのような保障が必要か、リスクを回避するためにはどのようにすべきかなど、ここの状況に合わせた保険設計が必要となります。低解約返戻金型が誰でも支払った保険料以上の解約返戻金を受け取れるわけではありませんし、保険料が安くても医療の現状に合わない医療保険に加入しても大きな効果は得られないでしょう。公式サイトは当然、魅力のある商品のように宣伝していますので、鵜呑みにして説明をろくに聞かず加入してしまうと大きな損をしてしまう可能性もあります。

保険は金融商品ですので、数日調べただけで全てを理解することはできないでしょう。

保険募集人は嘘は言わないが不要なことも言わない

保険を販売するにあたり、保険業法がありますので、一定のルールの下で販売しています。そのため、加入する代わりに対価を提供したり、見直しする必要がないのに新しい契約を勧めたりすることは禁止されています。ただ法令で定められているのは最低限の内容で、保険料の安い商品を選択しやすいようになっているわけではなく、しっかりと比較検討しなければなりません。

また保険業法の改正により顧客が求める判断材料を提供することと明記されましたが、保険募集人が売るための役に立つ資料を準備していても、保険が不要に感じる資料を時間をかけて集め、情報提供することは考えにくいです。そのため、保険の必要性を強く感じている人はいいですが、何となく相談した人は、保険が不要である(少額で十分である)など、別の判断材料を収集しましょう。

あえて他社を褒め、自社商品を勧める営業

保険に少し詳しくなれば分かりますが、死亡保険、医療保険、がん保険など全ての種類で優れた商品を販売する保険会社はまずありません(たまにタイミングによっては相対的にいい商品になることもありますので、絶対ではありません)。そのため、他社の商品を勧めつつ、特定の分野の商品を勧めるケースがあります。「医療保険は弱いですが、終身保険は人気があります」のような勧め方です。「人気がある」も漠然としていて判断材料になりませんが、何となく正直さが出ていて信じてしまうのでしょう。

こちらから問い合わせて営業トークをしてくる分にはいいですが、向こうから勧めてくる場合、他にもいい商品があると考え、他社の商品も調べた方が無難です。

思い込みを打ち破る

説得力のある説明をされると、その考え方から抜け出せず、加入するしかないと考えてしまいます。話をじっくり聞いて、おかしなところがないか探してもあまり意味がありません。専門的な知識がなければ納得してしまうだけです。

いくつかの営業方法を紹介しましたが、決して全てが悪いという意味ではありません。募集人も本心でいい保険だと思って加入している可能性もあるからです。

ここで具体例を紹介したのは、必要がないのに十分検討もせず加入して、さらに途中解約などして損をしてしまうことを回避していただきたいだけです。顧客のために無駄な保険を勧めず、最低限必要な保険だけしか勧めない募集人もいらっしゃいます。

自分に合った商品を選ぶためのポイント

行動経済学という学問があります。人は必ずしも最も得をする選択肢を選ぶわけではなく、状況や雰囲気に左右されます。営業は人の心理をうまくついて行われますので、保険に詳しいいかどうかは関係なく、強く意識しなければ「何となく」選んでしまうものです。保険料の総額を説明するのは、保険料総額より多くの解約返戻金が受け取れるようなケースでは見られますが、医療保険などでは毎月の保険料でしか説明しないでしょう。最初の挨拶から契約まで細かな戦略が散りばめられているのです。

いずれにしても、保険募集人より保険に詳しくなるのは不可能ですので、現状で自分に合った商品を選ぶためには何ができるかを考えてみます。

・必ず複数の商品を比較検討してから決断する。
・商品の比較だけでなく、募集人(代理店)の比較もする。

保険は代理店経由で加入することが多いと思いますが、保険会社の印象ではなく、代理店の印象の方が重要ではないでしょうか。

保険[死亡保険]の選び方

死亡保険の選び方

死亡保険は、自分が死亡してしまうと、家族や親族が資金面の問題を抱えてしまうことを想定するときに検討します。もちろん、死亡保険に加入しないという選択肢もあります。ここでは、ある程度、死亡保険の必要性を感じている人向けに解説していきます。

県民共済・都民共済などの共済も選択肢に

保険の相談をする前であれば、商品選択の可能性は無限大です。しかし一度相談したり、偏った情報に触れてしまったりすると、気づかないうちに選択肢を狭めてしまっています。極端なたとえですが、ネットで検索して「死亡保険は貯蓄性もないとダメだ」というサイトばかりに触れるとどうでしょう。保険料をなるべくおさえたいと考えている人でも貯蓄性のある保険を選んでしまうかもしれません。

住宅ローンの選び方と共通する部分ですが、商品の良し悪しを調べる前に、どのような選択肢があるか出来るだけ洗い出しましょう。保険募集人が提案しないプランの一つに共済があります。共済には様々な種類があり、県民共済・都民共済のほか、コープ共済、JA共済などあります。共済には割戻金もあり、手頃な掛金で加入できますが、欠点もあります。

企業内の共済・福利厚生制度の利用も考える

公務員の相談時には、共済制度の確認をしています。公務員には利用できる共済(死亡保障や医療保障など)があり、一般の保険会社と比較しながら検討した方がいいためです。

このように、保険会社の商品のほかに、選択できる商品がないか探しておきましょう。

販売者(保険募集人)側の思惑と対応方法

基本的に保険募集人(保険代理店)は契約1件ごとに収入を得られます。得られる金額は保険料の額に比例しますので、掛捨型より貯蓄性のある保険の方が多くの収入を得ることができます。

複数の保険会社の商品を扱う保険代理店(乗合代理店)であれば3つほどの商品(または組み合わせ方)を提案すると思いますが、その中に手数料の高い商品は入っているでしょう。死亡保険であれば、終身保険が該当しますが、時期によっては変額終身保険や外貨建て終身保険が含まれているかもしれません。

「手数料の高い商品は自分に合った商品ではない」と言い切れませんし、顧客の情報を掴みきれていない初期段階で保険募集人は一般的な選択肢を提示したにすぎないかもしれません。ただ相談時の状況としては、明確な加入目的や方向性を伝えないと、自分に合った商品を提案してもらえない可能性があります。相談した募集人がどのような提案をしてくるか分かりませんので、そのことを踏まえ、ポイントを紹介しておきます。

・相談する前に、どのような選択肢があるか調べておき、あらかじめ検討しておく。
・毎月支払うことができる保険料の額(予算)を決めておく。

希望に関係なくリスクのある商品を勧めてくることもある

「変額終身保険」や「外貨建て終身保険」を選択するのにふさわしいのであれば問題ありません。人によっては、何となく保険で運用できないかと考えており、提案されて初めてこのような商品があることを知り、魅力を感じる場合もあるでしょう。保険募集人としても、顧客の要望をあまりつかめていない初期の段階だとこのような意味もあって提案しているかもしれません。ただこれらの商品性を理解しないまま、優先順位が低いにもかかわらず選んでしまわないようにするためには、あらかじめこのような商品を勧められる可能性があることを知っておき、興味がなければはっきりと断るようにしましょう。

死亡保険を比較検討する

死亡保険が不要である人を除き、一般的に子どもが生まれたことをきっかけに加入する人が多いのではないでしょうか(加入しなければならないというわけではありません)。死亡保険に加入する際のポイントは次のとおりです。

・掛捨型か貯蓄型か、併用か決める。
・適切な必要保障額を算出する。

商品タイプの組み合わせ

死亡保険には掛捨型と貯蓄型があります。貯蓄型は解約した時に解約返戻金を受け取れるもので低解約返戻金型終身保険等が挙げられます。掛捨型は定期保険より収入保障保険の方が保険料は安くなりますので、併用する場合は、「収入保障保険+低解約返戻金型終身保険」を勧められるかもしれません。低解約返戻金型終身保険は年齢にもよりますが保険料は高くなりがちですので、最低限、葬式費用として加入する方法があります。必要保障額は末子誕生時に最大となり年々減少しますが、葬儀費用だけはいつ必要になるか分からず、減少する費用ではありませんので、低解約返戻金型終身保険で対応します。保険会社であればこのようなプランとなりますが、県民共済・都民共済や企業内の保険も忘れずに検討する必要があります。ただ共済の死亡保障は病気による死亡の場合、不足する可能性がありますので注意が必要です。

死亡保障を備えた保険の種類だけでも数多くあり、保険会社ごとに違いもあるため、選択肢は多いですが、多すぎて選べないのではないでしょうか。さらに複数の商品を組み合わせることもあるため大変です。基本的には一つひとつの商品について検討し、見積もりを依頼することになりますが、乗合代理店での相談はその面倒を省略することができます。

死亡保障がある保険の種類
・終身保険
・低解約返戻金型終身保険
・定期保険
・収入保障保険
・養老保険
・三大疾病保険
・総合保険
※必要な保障を組み合わせるタイプ
・変額終身保険
・外貨建て終身保険
・一時払終身保険
・各種共済
・引受緩和型終身保険
・無選択型終身保険

死亡保険を扱う主な生命保険会社

ここで各保険会社がどのような保険を販売しているか見てみましょう。ざっとピックアップしただけですので、場違いな商品が入っているかもしれませんが、おおむね表のような商品があります。これだけの商品がありますので、保険料の差も出てきます。数十年単位で比べれば数百万円の差が出ることもあります。

また最近では対面だけでなくネットで加入できる商品が増えています。その場合、問い合わせで商品の特徴について確認できるものの、どの商品が自分に合った商品か不確定なまま加入するケースもあるでしょう。便利さをとると安くならない場合もありますので、注意が必要です。とはいえ、これからは対面相談ではなくネット経由で契約する人が増えてくると思います。自分に合った商品を選択するために、基本的な知識だけでも身に付けておきたいものです。

各保険会社の死亡保障がある商品
  1.  アクサ生命保険会社

    ・ピュアライフ
    ・アクサの「一生保障」の終身保険 保険料長期割安型
    ・LTTPフェアウインド
    ・アクサの「大型保障」の定期保険
    ・フォローアップライフ
    ・OKライフ

  1.  朝日生命保険相互会社

    ・保険王プラス
    ・やさしさプラス
    ・普通定期保険

  1.  アフラック

    ・かしこく備える終身保険
    ・家族に毎月届く生命保険 GIFT
    ・死亡保険 Lightフィットプラン
    ・未来の自分が決める保険 WAYS
    ・三大疾病保障プラン
    ・アフラックの終身保険 どなたでも

  1.  FWD富士生命保険株式会社

    ・FWD収入保障
    ・FWD収入保障引受緩和
    ・E-終身/レスキューP(パック) E-終身
    ・終身保険
    ・告知が少ないE-終身
    ・定期保険/優良体定期保険
    ・特定疾病保障定期保険

  1.  オリックス生命保険株式会社

    ・定期保険ファインセーブ
    ・定期保険ブリッジ
    ・家族をささえる保険キープ(収入保障保険)
    ・終身保険ライズ
    ・特定疾病保障保険ウィズ
    ・死亡保障付医療保険リリーフ・ダブル

  1.  住友生命保険相互会社

    ・終身保険
    ・終身保険(一時払い)
    ・バラ色人生
    ・記念日宣言
    ・グランド パスポート
    ・エンブレム 新長期プラン

  1.  ソニー生命保険株式会社

    ・有期払込終身保険(無配当)
    ・米ドル建終身保険(無配当)
    ・米ドル建一時払終身保険(無告知型/無配当)
    ・変額保険 終身型(無配当)
    ・平準定期保険(無配当)
    ・平準定期保険(喫煙リスク区分型/無配当)
    ・無解約返戻金型平準定期保険(無配当)
    ・解約返戻金型平準定期保険(障害介護型/無配当)
    ・逓減定期保険(無配当)
    ・家族収入保険(無配当)

  1. 損保ジャパン日本興亜ひまわり生命保険株式会社

    ・収入保障保険リンククロス じぶんと家族のお守り
    ・終身保険一生のお守り
    ・終身保険
    ・無選択型終身保険新・誰でも終身
    ・連生終身保険
    ・特定疾病前払式終身保険
    ・特定疾病保障保険
    ・無解約返戻金型定期保険
    ・低解約返戻金型定期保険
    ・逓増定期保険

  1.  第一生命保険株式会社

    ・特定状態定期保険(アシストワイド)

  1.  チューリッヒ生命

    ・定期保険プレミアム
    ・収入保障保険プレミアム
    ・3大疾病保険プレミアムDX

  1.  T&Dフィナンシャル生命保険株式会社

    ・みんなにやさしい終身保険
    ・無配当外国為替連動型終身保険(積立利率更改・通貨選択Ⅳ型)
    ・無配当終身保険(積立利率更改・Ⅱ型)
    ・無配当収入保障保険(無解約払戻金・Ⅱ型)
    ・無配当特定疾病収入保障保険(無解約払戻金・Ⅱ型)
    ・無配当特別終身保険(Ⅰ型)

  1.  東京海上日動あんしん生命保険株式会社

    ・家計保障定期保険NEO
    ・長生き支援終身
    ・終身保険
    ・一時払逓増終身保険
    ・定期保険

  1.  日本生命保険相互会社

    ・みらいのカタチ

  1.  マニュライフ生命保険株式会社

    ・こだわり収入保障
    ・こだわり外貨終身

  1.  三井住友海上あいおい生命保険株式会社

    ・&LIFE 新総合収入保障
    ・&LIFE 終身保険(低解約返戻金型)
    ・&LIFE 逓減定期保険

  1.  三井生命保険株式会社

    ・大樹セレクト
    ・おまかせセレクト
    ・グランドクルーズ
    ・ザ・らいふ-M
    ・定期保険-M
    ・ステイタス-M

  1.  明治安田生命保険相互会社

    ・組立総合保障保険(総合保障)
    ・終身保険パイオニアE
    ・Everybody 10
    ・祝金付シニアプラン
    ・個人定期保険

  1.  メットライフ生命保険株式会社

    ・スーパー割引定期保険
    ・終身保険ずっとスマイル
    ・収入保障保険 マイディアレスト
    ・終身保険つづけトク終身

  1.  メディケア生命保険株式会社

    ・メディフィット定期

  1.  ライフネット生命保険株式会社

    ・定期死亡保険

保険[医療保険]の選び方

医療保険の選び方

ここでは医療保険の選び方について解説していきます。医療保険は保険会社によってタイプが異なるため、比較しにくい面があります。また加入するかどうかの判断は人それぞれです。一般的に病気やケガで医療費負担が大きくなる可能性があるのは高齢時ですが、若い時に病気やケガをする可能性がないわけではありません。統計データで加入するかどうかの判断ができる人はデータを調べればいいですが、「心配である」という気持ちの部分もあるので、第三者が「必要」「不要」の判断をできるものでもありません。ここでは基本的に医療保険が必要だと感じている人向けに解説しますが、加入の必要性を判断できる資料も公開できればと考えております。

医療保険の見直しは必要か

最初に見直しについて解説するのは不思議かもしれませんが、医療保険は医療技術の進歩、政府の施策などの影響を受けるため、数十年前の医療保険の効果が薄まる可能性があります。全く役に立たないとまでは行かないかもしれませんが、見直した方がその時々の医療に適合し、保険料の無駄が少なくなる可能性があります。「見直しすること」を前提とするかどうかも、自分に合った保険を選ぶ際の判断材料になるでしょう。

医療保険の見直しを前提とすると

見直しを前提とすると、保険料の支払い方法を65歳までなどの有期払いにすると余分な保険料を支払うことになります。有期払いは終身払いと比べて毎月の保険料は増えるためです。

一方、見直しを前提とした場合でも見直しできない可能性があります。病気になってしまうと選べる保険が限られ、保険料が上がる可能性がありますので、見直ししない方がいいという判断になります。

見直しするタイミングも難しいです。市場に流通していない新しいタイプの医療保険が出ると、注目されますので、提案される商品に含まれるでしょう。しかし本当に見直した方がいいのかどうか、評判もないため判断しにくいかもしれません。基本的に複数の商品を比較検討したいところですので、ある程度の商品数が販売されてから見直すのも一つです。

医療保険を扱う主な保険会社

  1.  アクサ生命保険会社

    ・スマートケア
    ・スマートケア レディース
    ・スマートケア ウィズユー

  1.  朝日生命保険相互会社

    ・保険王プラス
    ・やさしさプラス

  1.  アフラック

    ・ちゃんと応える医療保険EVER
    ・ちゃんと応える医療保険Lady’s EVER
    ・ちゃんと応える医療保険やさしいEVER

  1.  FWD富士生命保険株式会社

    ・医療ベスト・ゴールド
    ・さいふにやさしい医療保険
    ・ゴールドメディ・ワイド

  1.  オリックス生命保険株式会社

    ・医療保険 新キュア
    ・医療保険 新キュア・レディ

  1.  住友生命保険相互会社

    ・ドクターGO Vitality
    ・千客万頼

  1.  ソニー生命保険株式会社

    ・総合医療保険(無配当)
    ・メディカル・ベネフィット
    ・メディカル・ベネフィットリターン

  1. 損保ジャパン日本興亜ひまわり生命保険株式会社

    ・先進医療保険 リンククロス コインズ
    ・終身医療保険 新・健康のお守り
    ・女性のための入院保険 フェミニーヌ
    ・限定告知医療保険 新・健康のお守り ハート
    ・認知症保険リンククロス 笑顔をまもる認知症保険

  1.  第一生命保険株式会社

    ・ジャスト

  1.  チューリッヒ生命

    ・終身医療保険プレミアムDX
    ・終身医療保険プレミアムDX Lady

  1.  T&Dフィナンシャル生命保険株式会社

    ・家計にやさしい終身医療

  1.  東京海上日動あんしん生命保険株式会社

    ・メディカルKit NEO
    ・メディカルKit R
    ・あるく保険
    ・メディカルKitラヴ
    ・メディカルKitラヴR

  1.  日本生命保険相互会社

    ・みらいのカタチ

  1.  マニュライフ生命保険株式会社

    ・こだわり医療保険 with PRIDE

  1.  三井住友海上あいおい生命保険株式会社

    ・新医療保険Aプレミア

  1.  三井生命保険株式会社

    ・メディカルV(大樹セレクト)
    ・メディカルジェンヌ(大樹セレクト)
    ・メディカルKIDS(大樹セレクト)

  1.  明治安田生命保険相互会社

    ・50歳からの終身医療保険
    ・かんたん告知医療保険

  1.  メットライフ生命保険株式会社

    ・終身医療保険 フレキシィ S
    ・終身医療保険 フレキシィ S [女性専用タイプ]
    ・終身医療保険 フレキシィ ゴールド S
    ・リターンボーナスつき終身医療保険

  1.  メディケア生命保険株式会社

    ・メディフィットA
    ・メディフィットA女性専用パック
    ・メディフィットPlus
    ・メディフィットRe

  1.  ライフネット生命保険株式会社

    ・終身医療保険 新じぶんへの保障
    ・終身医療保険 新じぶんへの保障 レディース

患者者数から医療保険を考える

知識
判断材料
選び方

年齢別患者数

出典:厚生労働省「平成26年(2014)患者調査の概況」

上記の資料から20歳から医療保険に加入するとして、64歳までの患者数割合を算出すると、入院で約26.1%、外来で約39.4%となっています。つまり統計上、約73.9%、4人に3人は入院自体しないことになり、医療保険を使う機会がないとわかります。入院を伴わない外来は利用する機会がある程度ありますが、外来に対応していない医療保険がほとんどですので、基本は入院で検討することになるでしょう。

65歳以降をみると患者数が増えることから、入院・外来ともに年齢を重ねるほど医療費がかかることが分かります。

このことから、次の2パターンが考えられます。

(1) 保険料の安い20歳台、30歳台から加入する。
[メリット]
・解約せず終身継続すれば、退職後に加入するより総医療費は安くなる。
・退職後も保険料が安くて済む。
※いずれも見直ししないことが前提となる。
・病気になった場合は保険を継続し、健康であれば見直しする選択肢が生まれる。
[デメリット]
・見直しにより、保険料が上がる可能性がある。
(2) 退職(子ども独立)までは共済等に加入し、退職年齢(子ども独立)前後に医療保険に加入する
[メリット]
・住宅ローンや教育費など支出が多いときに保険料をおさえられる。
・将来の医療費負担に備えてより多くの貯蓄ができる。
※(1)でも貯蓄できないわけではない。
・将来の医療状況に合わせた保険で終身加入できる。
[デメリット]
・病気の症状によっては希望通りの医療保険に加入できない場合がある。
・持病があっても加入できる引受基準緩和型医療保険があるが、保険料の負担が大きくなる。

死亡率に見る働き盛りの死亡保障

知識
判断材料
選び方

死亡率から見る保険の必要性

子どもが生まれたら教育費や万一のときの保障を考えると思います。教育資金は準備する必要があるとして、死亡保険がそもそも必要かどうかを考えてみましょう。

65歳までの死亡率

簡易生命表から死亡率を見てみましょう。

65歳までの男性の死亡率

男性の死亡率は、65歳までが約11.6%、約60歳までが約7.6%、55歳までが約5.0%となっています。

出典:厚生労働省「平成29年簡易生命表」

65歳までの女性の死亡率

女性の死亡率は、65歳までが約5.9%、約60歳までが約4.1%、55歳までが約2.9%となっています。

出典:厚生労働省「平成29年簡易生命表」

ここでは65歳までの死亡率に注目していますが、数千万円の死亡保障は末子誕生時に必要で、少しずつ減少します。子どもが独立すれば多額の死亡保障は不要となりますので、たとえば末子の独立時、男性(夫)の年齢が55歳であれば、死亡率は約5%となります。同様に女性(妻)の年齢が55歳であれば、死亡率は約3%です。

共働き世帯が増えていますので、夫にすべての保障額をかけるのではなく、妻と分担することになります。妻が年下であれば、さらに死亡率は低くなります。

データで判断するか、感情で判断するか

死亡保険は、家族の一員が亡くなった場合、家計の収入が減少し、金銭的な保障を得るために加入します。データ上では10%に満たないリスクに対して保険料を支払っていることになります。もちろんデータを信じて加入しなかった場合に亡くなると、保障は得られません。確率は関係なく心配だから加入したいという人もいらっしゃるでしょう。