住宅ローン団体信用生命保険に特約を付けるか、自分で保険を探すかの判断材料

住宅ローンの借入先を探す際、金利や諸費用など住宅ローン自体の商品性を検討しなければなりませんが、団信や火災保険などの保険についても考えなければなりません。

一般的な団信は金利の上乗せはなく、金融機関が保険料を負担しますが、保障を充実させたい場合には金利の上乗せがあり、負担が増えることになります。

そこで今回は、団信に特約を付けるか、保険を自分で探すかなどの判断材料について解説していきます。

住宅ローン特約付き団信の商品一覧

特約付き団信に加入するかどうかを考える前に、主な金融機関でどのような特約付き団信を扱っているか、確認しておきましょう。

[insert page=’update-danshin_hosyo’ display=’content’]

一覧を見ますと、「3大疾病保障特約」までは無料としている金融機関が多いことが分かります。「がん保障付き」「全疾病保障付き」「就業不能保障付き」など補償範囲が広がるほど金利に上乗せする金融機関が増えますが、無料としている金融機関もあります。

特約付き団信を希望する場合は、団信を含めて検討しなければなりませんので、複雑に感じるかもしれません。

特約付き団信の加入パターン

特約付き団信について考える場合、次のパターンに分けられます。
・金利上乗せのない団信から選ぶ(自分で保険は探さない)。
・金利上乗せのない団信から選ぶ(必要であれば自分で探す)。
・金利上乗せのある団信を含めて検討する(自分で保険は探さない)。
・金利上乗せのある団信を含めて検討する(必要であれば自分で探す)。

金利上乗せのない団信は、金融機関が保険料を負担していますので、自由に選ぶことはできません。フラット35や一部の金融機関を除き、住宅ローンの融資には団信の加入が条件となっていることからも(保険会社の審査に通れば)自動的に付加される保険です。金利上乗せはありませんので、特段、絶対加入したくない保険会社ではない限り問題ないでしょう。

「自分で探す」とは、金利上乗せがある特約部分の保障を、自分で保険会社から選ぶかどうかです。特約部分の保障が必要であれば、「自分で探す」かどうかの判断が必要となります。最初に「自分で探す」と決めておく必要はなく、「いい商品があるなら」程度でも構いません。

加入パターンごとの判断

団信に特約を付けるかどうは次の加入パターンがありました。

・金利上乗せのない団信から選ぶ(自分で保険は探さない)。
・金利上乗せのない団信から選ぶ(必要であれば自分で探す)。
・金利上乗せのある団信を含めて検討する(自分で保険は探さない)。
・金利上乗せのある団信を含めて検討する(必要であれば自分で探す)。

一つひとつどのように判断していくか見ていきましょう。

「金利上乗せのない団信から選ぶ(自分で保険は探さない)」
4パターンのうち、最もシンプルで、住宅ローンの借入先探しがしやすい方法です。金利上乗せのない団信から選びますので、シミュレーションする際に金利で迷うことが少なく、また住宅ローンを組むことによる保障を充実させることもないため、自分で保険を探すこともありません。

「金利上乗せのない団信から選ぶ(必要であれば自分で探す)」
金利上乗せのない団信から選ぶ場合、金利や諸費用で比較することになり、団信は借入先探しのポイントにはなりません。ただ、「必要であれば自分で探す」ことから、住宅に限らず、必要な保障を得られる保険を探さなければなりません。住宅探しが落ち着いてから保険を探すことができるため、まずは借入先探しに集中することができます。

「金利上乗せのある団信を含めて検討する(自分で保険は探さない)」
金利上乗せのある団信を含めて検討するため、幅広く比較検討することになりますので、選定に時間がかかるかもしれません。ただ住宅についての保障は団信に絞るため、つまり自分では保険を探さないため、借入先探しに集中することができます。シミュレーションする際には金利を上乗せすることを忘れないこと、また保障の異なる団信を比較することに注意しましょう。

「金利上乗せのある団信を含めて検討する(必要であれば自分で探す)」
借入金額にもよるが、金利上乗せのある団信や一般の保険を含め、幅広く探したい人です。選択肢は最も広がりますが、借入先を決定するまで時間と手間がかかります。今のところ何も決まっていない人もこのパターンに該当します。時間と手間はかかりますが、負担が最も軽くなる可能性があり、必要な保障をしっかり得られるパターンです。

金融機関の団信に加入する意味

一般的に団信は団体割引が適用されていますので、全く同じ商品を比べると保険料は割安ですが、保険会社を選ぶことはできないため、他社比較で安くなるとは限りません。また保険会社が選べないことから選択肢はほとんどなく、自分で保険を探さして情報を得ない限り、保険料が高いか安いかも分からないでしょう。

また団信は住宅ローン部分のみとなりますので、ご家庭のリスクをすべてカバーできるわけではありません。たとえばがん保障付き団信に加入しても、保障されるのは借入金額部分のみとなります。返済が終わればがん保障もなくなりますので、年齢を重ねるほど疾病の可能性が高くなるがんに対応できるわけではありません。とはいえ、住宅ローンの返済がなくなったり、減ったりしますので、団信が無駄だとは言えません。住宅ローンを利用するしないに限らず、ご家庭にどのような保障が必要なのかを考えておく必要があります。

自分で保険を探す時間や手間を考えると金融機関の団信に加入した方がいいと考える人もいらっしゃると思います。この場合でも、自ら探した場合、保険料にどのくらい違いがでるか確認しておくとより納得できる判断ができると思います。

特約付き団信の保険料はいくらなのか?

特約付き団信のなかには、保険料支払型があり、年齢や返済期間によって異なりますが、特約付き団信の保険料が分かる商品もあります。保険料が分かれば、自分で保険を探す際に比較することができます。

ただほとんどの特約付き団信は金利上乗せ型で、保険料は計算しなければわかりません。単純に「借入金額✕上乗せ金利」で求められませんので注意が必要です。特約付き団信の保険料を求めるためには、次の式で計算しなければなりません。

・特約がない金利で利息総額を出す(A)。
・特約付き団信の金利を上乗せした場合の金利総額を出す(B)。
・(B)から(A)を引くと、特約付き団信の保険料総額が求まる。

また、保険料は住宅ローン残高によりますので、毎月少しずつ減少します。そのため、毎月の保険料のみを計算したい場合は、(A)と(B)のそれぞれの返済償還表を作成し、差し引く必要があります。

 

特約付き団信の保険料を計算してみた

先ほどの計算で特約付き団信の保険料を計算することができますが、エクセル関数を使えば、誰でも計算することができます。使用する関数は、
「=CUMIPMT(利率,期間,現在価値,終了期,開始期,支払期日)」
です。ただ、もう少し簡単に求めるためエクセルVBAで簡単な計算ツールを使い、特約付き団信の保険料を計算してみました。

たとえば、借入金額3000万円、返済期間30年、金利1.5%で金利上乗せが0.05%の場合、保険料総額は約26万円、初年度の保険料は1240円ほどとなっています。保険で代用する場合、団信の保険料を算出しておかないと比較できません。

自分で特約部分の保障にあたる保険を探す

一般的な団信や一部の特約の保険料は金融機関が負担していますので、金利上乗せして加入する特約部分の保障と比較するために、自分で保険を探します。まずはどのような保障が必要か検討してみましょう。

特約部分の保障にあたる保険は次のとおりです。
・医療保険
・がん保険
・就業不能保険
・介護保険 など

団信と一般の保険では保険期間が異なりますので、条件を全く同じにして比較することはできません。そのため、「返済期間中のみ、借入金額相当分のみ」より「必要な期間、必要な保障金額」を保険でカバーしたい場合に自分で探すことになります。条件が異なりますので、保険料が割安であるとはっきり分からない可能性があります。

フラット35など一般団信代わりの保険を探す

フラット35など、一般団信も任意加入となる住宅ローンがあります。一般団信が不要な人が利用できますが、必要な人でも一般団信を一般の保険で代用したい人も利用できます。

団信は住宅ローン残高がゼロになる保障ですので、保障金額は毎年減少します(保険料も減少します)。そのため、保障金額は右肩下がりの三角形になりますが、これに合うのが収入保障保険となります。

なお団信であれば住宅ローン残高に一致して減少しますが、一般の保険で代用する場合、完全に一致させることは難しく多少ずれが生じます。

また収入保障保険であれば一般団信の保険料より必ず安くなるわけではなく、保険会社や年齢によって異なります。団信の保険料は徐々に減少しますが、収入保障保険の保険料は一定です。そのため完済間近で解約少しでも負担を減らす方法もあります(完済間近の保障金額は小さい)。そのため、複数の保険会社を取り扱う乗合代理店で相談するといいでしょう。

まとめ

団信に特約を付けるかどうかの判断は、どのような保障が必要かを考え、自分で保険を探すかどうかによって変わります。保険は提案する保険募集人によってお勧めする商品が違いますので、できれば複数の代理店で相談して検討してみてください。

コメントする