「子供の学習費調査(H28)」をじっくり観察する

平成28年度「子供の学習費調査」をじっくり観察する

記事内で統計データを使い、客観的な根拠とすることがあります。正しく事実を伝えるためには、正しくデータを読み取らなければなりません。そこで、統計学の見識を深めるためにも、分析とまでは言えないかもしれませんが、データを深堀したい。

抽出数と母集団数

まずは母集団から集めたデータ数(抽出数)を確認しておきます。

標準誤差と標準誤差率(記述統計)

標準誤差と標準誤差率は、真の平均値からどのくらい離れているかを表します。標準誤差率は、「標準誤差÷平均値×100」で求めます。学習費総額と学校給食費では、平均値が大きく異なります。そのため数値を比較するために標準誤差率を用います。

まず、幼稚園、小学校、中学校、高校の標準誤差と標準誤差率を確認し、真の平均値がどこにあるか推定します。今回の調査が真の平均値を表していると限りません。もう一度調査をすると、平均値は変わるでしょう。平均値の上限と下限は、調査を100回行うと95回はこの範囲内に入ることを表します。

平均値は極端に大きな値や小さな値(外れ値)の影響を受けやすいという特徴があります。そのため平均値と一緒に、標準誤差を併記することが求められています。

幼稚園

幼稚園の標準誤差率は公立より私立の方が大きいため、学習費総額のバラつきがあるとわかります。内訳をみると、学校給食費の標準誤差が大きいため、園による違いが大きいと言えます。私立の幼稚園を考える場合、標準誤差率が大きいため、資金計画では余裕をもって立てておく必要があるでしょう。

小学校

小学校では、学校外活動費の標準誤差率が高く、習い事などによる支出に差があることが分かります。この影響で、学校教育位費や学校給食費の標準誤差率は小さいものの、学習費総額では私立よりも標準誤差率が大きくなってます。この結果からだけではわかりませんが、学校外活動費の「使いすぎ」に注意しなければ、中学校、高校と将来の支出が厳しくなるかもしれません。

中学校

中学校では、私立の標準誤差率が目立ちます。特に学校外活動費の標準誤差率が高く、「私立だから塾に通う必要がない」とは言えないことがうかがえます。標準誤差率が高いことから学校外活動費の支出額が多い家庭もあるでしょう。中学校の公立と私立の違いは、学校教育費にあることが明らかです。

高校

高校は中学校と比べ、公立も学校外活動費の標準誤差率が高くなっています。大学受験を控え、費用のかけ方に差があるのでしょう。中学校と同様、公立と比べ私立の学校教育費が高くなっています。

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